久しぶりの更新です。
最近はお絵かきの方に精を出してました。
さてさて、多分もうどこかで既にやられてると思いますが、多重スクロールです。
4重です。これを1枚のテクスチャで、一つのマテリアルで作ります。
まずはテクスチャから。
Photoshopを使います。RGBAの4チャンネルを自由に編集できるソフトは、Photoshop以外にあるのでしょうか? Photoshopサマサマです。
ベタ塗りレイヤーを3つ使います。調整しやすいのと、見た目に何色のレイヤーかわかりやすいのでコスパ的によくお世話になってます。
カラーは赤緑青の3色。
それぞれの輝度は以下。
べた塗りレイヤーに、レイヤーマスクがもれなく付いてくるので、ここを編集します。
スクロールさせる方向にもよりますが、タイリングするので、上下左右がつながるように描いておきます。
アルファチャンネルにも適当に雲模様でも描いておきます。
Photoshopの雲模様(フィルター > 描画 の中)は、勝手にシームレスにしてくれるので助かります。
この3つのレイヤーのブレンドを、覆い焼き(リニア)-加算 にします。
こんな↓見た目になれば完成です。
覆い焼き(リニア)-加算 は、単純にリニア(直線)で補正無しに加算します。
これをTarga形式の32bitとかで書き出してアンリアルエンジンにインポートします。
設定は以下。基本ミップマップ無しの非圧縮です。
マテリアルを用意します。
基本のノードは 5つ。
Texture Coordinate ・・・ タイリングの回数(=絵の伸び具合)
Panner ・・・ スクロールスピード
Texture Sample ・・・ テクスチャ
Constant3Vector ・・・ カラー
Multiply ・・・ カラーを乗算して色を付ける
以下のようにつなぎます。これはアルファチャンネルの場合。
↑を複製(Ctrl+W)してRGBの分も並べたら、Addノードでくっつけます。
TextureSampleノードから出ているPINにご注意。
最後1本にまとめるためにAdd(加算)ノードにつないでいます。
Widgetで利用するつもりなので、Material Domain は User Interface を選択しています。
仕上げに、スクロールスピードを調整します。
Pannerノードの設定値を変更します。下図は参考値です。
Speed Y に正の数を入れているので、下から上にスクロールすることになります。
負の数を入れると上から下にスクロールします。
数値が小さいほどゆっくり動きます。
マテリアルは一旦完成で、あとは調整するだけです。
Widgetを用意します。
Designerモードで、Imageパーツをキャンバスにドラッグ&ドロップして配置します。
Details(詳細)タブの Appearance > Brush > Image に作ったマテリアルをセットします。
これで完成です。
この状態でもマテリアルは動いているので確認できます。
あとは 表示用のブループリントから、このWidgetを呼び出してViewportに追加するだけです。
テクスチャの状態やスクロールスピード、タイリングの量を調整すれば結構遊べます。
タイリングの量はTextureCoordinateノードの中にあります。この値をブループリントからリアルタイムに変化させればワープ表現にも使えそうです。
サインカーブとかで揺れを入れたりすると、風の表現もできるかも。
まぁお気づきだと思いますが、グレースケールの8bitテクスチャを何枚か使っても同じことができます。
メリットはアセットの数くらいでしょうか・・・